築35年の中古住宅を購入すれば耐震は大丈夫?
築35年の中古住宅を購入すれば耐震は大丈夫?
中古住宅の魅力は何と言っても価格でしょう。敷地が広くて立地条件もよく、新築ではとても手に入らないような物件でも、中古住宅なら手が届くこともあります。
現在のリフォーム技術は年々進歩していますから、新築のような仕上がりが可能になりました。最近では中古物件をマイホームの視野に入れる人も増えています。
中古住宅を選ぶときにはどんな点に注意すればよいのでしょうか。
中古住宅の耐震診断
中古住宅は築年数(建築されたからの年数)が経っているほど傷みが著しいものです。そのため中古住宅のリフォームでは安心して住めるように耐震工事が最優先です。
かなりの築年数が経過している住宅ならばなおのこと。購入する前に耐震診断を行うのが普通です。むかしの建物は筋交い(壁の中にある交差する木材)がちゃんと入っていなかったり、柱も細かったりすることがあります。
基礎(建物の土台となるところ)さえしっかりしていれば、たいていの中古住宅はリフォームして、またそこから数十年と住むことは可能です。
今回の熊本の地震でも、耐震がしっかりしていた建物は家屋が崩壊しても、筋交いなどの支えがあることによって、崩壊した家屋の下に隙間ができて、大事にいたらなかったケースもあります。
中古住宅と耐震基準
建築基準法ではおおざっぱに言うと「家屋が倒壊しても人命がたすかればいい」という基準で耐震を行っています。
大地震がおきても人命を守ることができるように新耐震基準はできているのです。
それは先ほどお話したように、家が倒れても人を守ることができればいいわけです。モノよりも人命が優先なのは当たり前ですね。
なので中古住宅を購入するときは、耐震診断は重要です。もし、壁の中に筋交いなど入っていない場合、一度壁を剥がして筋交いを入れたり、その際に断熱も同時に行うこともあります。
ついでにお話すると「1981年(昭和56年)以降」に建てられた住宅であれば、この新耐震基準で建築されているので、よほどひどい業者が手抜き工事をしていなければ耐震は大丈夫だということです。
なので、いまなら築35年というのがギリギリの線になります。
中古住宅の断熱
断熱というのはグラスウール(断熱材)などのガラス繊維でできた綿のようなものや、発泡スチロール製の断熱材を壁の中に入れることです。(断熱材についてはまた後日)
耐震としては家の中だけかと思われがちですが、家の外も重要です。外壁もちゃんと調べて雨漏りなどがあればその箇所を直して、できればサイディングなどは剥がさずに上張り工法(上から張る)ほうが頑丈になります。
方法としては「海苔巻き状態」(海苔巻きのように外壁を二重にぐるりと巻く)ので建物自体の重さが重くなるうえに、断熱も強化されます。
中古住宅の塀
建物の外にはまだまだ危険がいっぱいです。ブロック塀はどうでしょうか。熊本の地震の最初の方の映像ではブロック塀が歩道に倒れてバラバラになって道を塞いでいましたね。
これはブロックをただ積み上げただけで、なかに鉄筋が入っていなかったせいで倒れた可能性が大きいです。中古住宅はこうしたブロック塀に囲まれた家が多いです。
中に鉄筋が入っているか調べる鉄筋探査機や塀のひび割れ(クラック)を調べるコンクリート探知機などで購入前に調査してもらうといいでしょう。
調べてもらって鉄筋が入っていれば、まずは安心ですね。(このときに基礎や土台も調べてもらうことをオススメします)
もちろん、そうはいってもブロック塀が絶対に倒れないかというとそんなことはないです。家屋の崩壊にともなって、倒れてくることもありますから地震などのときには塀の近くには近寄らないことです。
中古住宅のリフォーム
予算が許すなら、収納や壁、床なども合わせて取り換えるなどリフォームすると新築と変わらない仕上がりになります。築年数の浅い中古住宅なら、キッチン・トイレ・洗面などの水回りもクリーニングをすれば十分そのまま使用できる設備も多くあります。
築35年の中古住宅を購入すれば耐震は大丈夫?
ではなく、築35年でも中古住宅を買うときはちゃんと診断してもらってくださいね〜。
中古住宅ならではの持ち味を上手く利用すれば、新築以上に満足な住宅が手に入るかもしれません。ご自宅を改装してリフォームを行なう際にも参考にしていただければと思います。
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