ふだんから言ってはいるけど、わざわざことばにすることがない建築用語って
男性でも女性でも子供の頃に家庭科で習ったとおもうのだけれど。最近はあんまり聞かなくなった「まつり縫い」わたしも久しく聞きました。「まつり縫い」できますか?昨日の「しらすおろし」といっしょで、いきなりだと忘れてますよね。
「まつり縫い」は、かんたんに言うと、ズボンの裾を上げたり、スカートの裾を直したりするときに表の布に目立たないように縫うやり方のことを言うって、知ってる人は知ってるよね。
うちでは、ミシンをわざわざ出すのが面倒なので、うちのワンコ(もも部長7才♀のコーギー)の洋服を直すとか、かんたんな裾上げのときにはチクチクとやっています。でもこれが「まつり縫い」だとは、忘れてたんだよね。
こうゆう「ふだんから言ってはいるけど、わざわざことばにすることがない」ことってありますよね。建築で言うと釘を打つときなどに新潟弁だと「2〜3本ぶっておこて」っていうのでわざわざ「釘を打っておこう」とはいわないかな。
おもしろいものでは「ネコにタルをつめる」という言い方もあります。「ええ??猫に??」って思ってしまいますよね。「ネコ」っていうのは現場で使う手押し車のことで、「タル」っていうのは建築材料の「モルタル」のこと。
なので「ネコにタルをつめる」は「手押し車に建築材料のモルタルをつめる」ことなのよね。冒頭に書いた「まつり縫い」もふだんは「これ縫っといたよ」とはいうけれど「まつり縫いしといたよ」とはいわないので、省略されて使っている言葉は多いですよね。
このまえテレビで芸能人の出身地方の方言を「ききまちがい」などでおもしろく見ていましたが新潟でもよく聞く「うんでねえ」「産んでねえ??」って思っちゃうけど、実は「そうだね」とかの意味。
うちの大工さんもかなり高齢になってきて、ときどき聞き取れない建築用語があります。聞き返すと失礼になっちゃうので、ときどきは知ったかぶりして聞いているけれど。あとで父に聞くとぜんぜん違ったりして。
なので、知ったかぶりは現場では危険・・・。大工さんはみんなやさしいので聞き返すと標準語で応えてくれます。知ってるけど使わない言葉。使っているけど実は意味が違う言葉。
「ふだんから言ってはいるけど、わざわざことばにすることがない」そんな建築用語をあつめて、調べるのもいいっかなって。ちょっと考えちゅうです。
むずかしい〜ってイメージの建築用語ですが「世界でいちばんやさしい・・・・」ってあるくらいあにやさしく紹介されています。建築に興味のあるかたはぜひ読んでみてね。
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しらすおろし作ってみてって言われたら。どうする??
いきなり街頭で「しらすおろし作ってください」って言われて作れますか?なんの番組だったかなあ。ちょっとウル覚えなので忘れてしまったけれど。番組スタッフが通る人に突然聞いて、数ある食品の中から自分で選んで作ってもらう内容でした。
大根おろしまではできるけど、しらすも一緒におろしてしまう人。チーズおろすやつでやる人。しらすとタタミイワシを間違えて、タタミイワシに大根おろしを包む人。呼び止められた人は20代の若い人が多かったんだけど。
「ええ??そんなこともできないの??」って衝撃だったのに。一緒にみていた相方さんが「いきなり言われたらできないものだよ」って。そうなの??人ってさあ、思い込みってあるよね。
自分では「これが正しい」って思っていたことが、あるとき何かのきっかけで「これってちがうんじゃない?」って考え直さなければならなくなるとき。そしてそれが自分じゃなくって他人から聞かれたとき。
居酒屋なんかのメニューで見たり、家での夕食でお父さんが酒の肴にしていたりしても「今日はしらすおろしよ」って母さんは言わないかもだしね。いまの若い人がしらすおろし作れなくても不思議ではないってこと。
「もみじおろし」作ってって言われたらもっとできないかもだけど。この番組見てて「実際にはしっているけど、やれって言われたらできないこと」って人はきっとたくさんあるんだろうなあって。
なにがあるかな?わたしはこうだと思っていたけど。あなたは違うって思っていた。そうゆうことだったの?っていままでの勘違いをひっくり返すようなこと。あるかもしれないし。ないかもしれない。
けどね。そんなときに若い人に「そんなこともできないの??」って思ってしまう大人にはなりたくないな。「そっか知らなかってのか」っていっしょに考えてあげられるおばちゃんでいたいな。
むかしむかしいました。「なんでもできる人」って感じのおばちゃん。「いいからわたしにまかせておきなさいよ」てきな人。見守ることができなくて、ついつい手をだしてしまう人。
だからさあ。そうゆう上司や親から育つと「できるけどできない子」になっちゃうんだよね。見たことはあるけど、自分ではやったことがない子。遠足やキャンプの準備もぜーんぶ親がやって。
リュックの中身はなにが入っているかわかんない子。小さい頃から自分でなんでもさせればいいのに。自分でさせると忘れ物するとか。自分で作らせるとケガするとか。そんなこと言ってるから「なにも出来ない子」になるのさ。
家庭でのしつけは、大人になってから苦労しないための勉強なのに。釣りとかしてるとさ。親のしつけもようくわかる。「この親はふだんからなんでもやってしまってるんだろうなあ」って。
この子もきっと「しらすおろしってなに?」って大人になるんだろうなあ。って。でもそんな大人に育てたのは親の責任だから。その子、その人を攻めるよりも。知らないで大きくなったんだから。
いいよ〜いつでも教えてあげるよ〜てきなおばちゃんでいたいなって。「しらすおろし作ってください」をみて。思ってしまった。
「できないこと」は「これからやれる可能性がたくさんあるってこと」だから。